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いがん

胃がん

いがん

胃がん

胃がんとは

胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になって無秩序に増殖を繰り返すがんで、検診などで見つけられる大きさになるまでには、何年もかかるといわれています。
しかし胃がんは、診断や治療の進歩により、早期の段階で発見されれば治癒が可能で、治りやすいがんの1つといわれています。

胃がんにかかる人の傾向は40歳代以降に顕著になります。胃がんにかかる人の数は高齢化のために全体数は横ばいですが、一昔前の同年代の人々と比べると、男女とも大きく減ってきています。
特殊な胃がん“スキルス胃がん”
特殊な胃がんとして、胃壁の中で広がって粘膜の表面には現れない「スキルス胃がん」があります。診断がついた時点で60%の患者さんに転移がみられます。男性の高齢者に多い胃がんですが、スキルス胃がんでは女性や若年層にも多くみられます。

胃がんの原因

食生活
塩分の多い食事、焦げのついた食事、野菜や果物の不足、過食や早食いなどは胃がんのリスクを高めるといわれています。

喫煙
タバコの煙には様々な発がん性物質が含まれています。

ヘリコバクターピロリ菌
胃の粘膜に存在するヘリコバクターピロリ菌は、胃がんの危険因子のひとつとされています。

過度な飲酒
過度の飲酒も胃がんのリスクを高めるといわれています。
※スキルス胃がんの原因は不明で、現在のところはっきりとは分かっておりません。

胃がんの症状

ほとんど自覚症状がありません。初期の自覚症状には特有の症状はなく個人差があります。腹痛、腹部不快感、胸焼け、食欲不振など胃炎や胃潰瘍と同じような症状がみられることがあります。
進行しても無症状の場合があります。
  • 胃の痛み
  • 吐血や下血
  • 貧血症状
  • 胸焼けやげっぷが多く出る
  • 胃の周辺が重い
  • 吐き気・嘔吐
  • 体重の減少
転移による症状が全身に現れるようになります。
  • 腹部・背部・腰などの激しい痛み
  • 腹水がたまる
  • 吐血や下血
  • 転移による黄疸
  • 全身の倦怠感
  • 急激な体重減少

検査について

◎検査を受けられる機関

● 病院・医療機関(内科・消化器科・胃腸科など)

◎検査方法の種類と方法

胃がんが疑われると、下記のような検査を行います。
胃X線検査 (バリウム検査)
バリウムを飲んで、X線で胃の形や胃の内側の粘膜(しわ)の状態を見ます。
胃の壁のでこぼこを表現する検査なので、おうとつを見極めることは得意ですが、でこぼこの少ない病変は見つけられないことがあります。
内視鏡検査
ファイバースコープで胃の内部を直接見て、がんが疑われる場所の広がりや深さを調べる検査です。
がんが疑われる場所の組織の一部を採取し、がん細胞の有無やその種類を調べる「病理検査」も行います。色調の変化の認識ができ、また小さい病変を見つけることも可能であり、胃X線検査などでがんが疑われた場合の精密検査としても有用です。
CT、MRI検査
治療前に病変の広がりを調べるために行う検査です。
他の臓器への転移や、リンパ節への転移をみるために有用です。
また、がんが周囲に接する臓器に広まっているかどうかを調べる場合も有用です。
注腸検査
お尻からバリウムと空気を注入し、大腸の形をX線で確認する検査です。 胃のすぐ近くを通っている大腸にがんが広がっていないかなどを調べます。

胃がんを予防するには

胃がんの原因には様々なものが考えられますが、食生活と生活習慣に気をつけることが予防につながります。
禁煙
喫煙は、胃がんのリスク要因として、確立されています。
食生活の見直し
食事は、高塩分の食品を控え、減塩を心がける。 また、野菜や果物の摂取も予防効果があるといわれています。
ピロリ菌の除菌
ピロリ菌は、胃がんの発症に影響を及ぼすと考えられており、ピロリ菌の感染者には除菌が勧められています。 ピロリ菌の感染経路として考えられているものの1つが、口から口への家族内感染です。ピロリ菌に感染している親が免疫力が不完全な乳幼児に対して、口移しで食べ物を与えたりすることで、感染リスクが高まるといわれているため、注意が必要です。 またピロリ菌に汚染された水や食品を介した感染もあります。
定期検診
早期発見は、治癒率が非常に高いことから、自治体などで行う、胃がん検診などを活用して、予防効果を高めることも有効です。
ピロリ菌除菌が保険適応に
2013年2月から、「ヘリコバクターピロリ感染胃炎」が新たに保険適応となり、特定の疾患に罹患していなくても、内視鏡検査でピロリ菌感染による胃炎が確認された場合には除菌のための保険治療が受けられるようになりました。

胃がんの治療

胃がんの標準的な治療法は、手術です。
胃がんの治療は、病期に基づいて決まります。
手術療法
● 内視鏡治療

おとなしいタイプのがん細胞の場合で、病変が浅く、リンパ節に転移している可能性が極めて低いときは、内視鏡を用いて胃がんを切除します。
● 開腹手術

胃がんでは、手術が最も有効で標準的な治療です。 胃の切除と同時に、決まった範囲の周辺のリンパ節を取り除きます。 胃の切除範囲は、がんのある場所と、病期の両方から決定します。
● 腹腔鏡下胃切除

腹腔鏡手術は、腹部に小さな穴を数箇所開けて、その穴から専用のカメラや器具を入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて手術による体への負担が少ないです。
抗がん剤治療(化学療法)

胃がんの抗がん剤治療には
・手術で取りきれずに残ってしまった少量のがん細胞を死滅させて、再発を予防する
・治療が難しい状況で行われる抗がん剤中心の治療があります。

胃がんについてのQ&A

胃がんに自覚症状はありますか。
胃がんの初期には、ほとんど自覚症状がありません。

進行しても無症状の場合がありますが、胃痛・食欲がない・味覚の変化・胸焼け・吐き気・体重減少などの症状が現われることがあります。
何も症状がないので、ヘリコバクターピロリ菌検査はしなくて大丈夫ですか。
胃炎などの症状が出ていない方はすぐにヘリコバクターピロリ菌の検査は行わなくても問題はありません。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症したことがある人、また胃炎などがある人はヘリコバクターピロリ菌の検査を受けることが望まれます。

ピロリ菌に感染していると、将来、胃がんになるリスクが高くなりますので、症状がなくても例えば、ピロリ菌感染に不安を持っている人は現在ピロリ菌に感染していないか調べることは決して無駄ではありません。
胃がんの定期健診において、X線検査と内視鏡検査ではどちらが正確な結果が得られますか。
一般的にX線検査と内視鏡検査では、内視鏡検査の方が直接胃の粘膜を観察することができるので病変を発見しやすく検査精度は高いと言えます。

しかし、2つの検査法にはそれぞれ長所も短所もあり、例えばスキルス胃がんに対しては、内視鏡検査よりもX線検査の方が発見しやすいケースもあります。
何歳になったら、胃がん検診を受ければいいですか。
国の指針では、40才になったら胃がん検診を受けるように勧めています。

しかし、胃痛や膨満感、吐き気、胸焼けなど、気になる症状がある方は40歳未満でも積極的に検診を受けることが大切です。
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胃がん検査を含む、おすすめ検査

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