新型コロナウイルス抗体検査のまとめ
- ①ワクチン接種後の抗体価(量)を測定できる
- ②厚生労働省(抗体保有調査)採用の測定試薬
- ③臨床検査技師による信頼度の高い検査
S抗体検査(抗体精密定量検査)とは、自分の抗体価(量)が数値でわかる検査です。
ロシュ・ダイアグノスティクス社(スイス)から開発された新試薬を使用し、新型コロナウイルス抗スパイクタンパク抗体(=S抗体)を調べることで、感染によるものだけでなく、ワクチン接種により抗体が産生されているかも把握することができます。
従来の抗体検査はヌクレオカプシドをターゲットにしておりますが、ワクチン接種により定着した抗体は本検査のようなS抗体検査でないと判定できません。
GMEの新型コロナウイルス抗体検査は【S抗体(新型コロナウイルス抗スパイクタンパク抗体)】の数値を調べる検査です。
◆感染の成立の仕組み
新型コロナウイルスはウイルス表面にあるスパイクがヒト細胞上の受容体であるACE2に結合することで感染します。
◆S抗体とは?
ウイルス感染により体内に産生されるS抗体には、ウイルスを不活化する能力(中和能)があるとされ、S抗体があることによりウイルスの感染能力をなくすことができます。
※S抗体を持っていることで、確実に感染しないことを保証するものではありません
◆S抗体を産生するには?
・ワクチン接種により人工的に抗体を定着させる
・新型コロナウイルスに感染したことで産生される
このS抗体の量を調べるのがGMEの抗体検査です
ワクチン接種前に感染歴があるか(=抗体があるか)を調べたうえで、ワクチン接種の判断基準としたい
1回目のワクチン接種後に体内の抗体価の上昇を確認したうえで、2回目のワクチン接種に臨みたい
ワクチン接種後に本当に抗体が産生されているかどうかを確認したい
抗体の量が減少していないか心配で状況を把握したい
※おことわり
ワクチン接種による副反応の影響、既感染者のワクチン接種による副反応の重症化などは現在も研究が続いており、本検査はワクチン接種回避を推奨するものではございません。
スパイクタンパク抗体はコロナウイルス感染を防ぐ効果のある「中和抗体」との相関が高く、スパイクタンパク抗体が15U/mL以上測定されれば、中和抗体が産生されているとみなされます。
当社検査では厚生労働省の新型コロナウイルス抗体検査でも用いられているロシュ・ダイアグノスティクスの機器・試薬を使っており、信頼性の高い検査をご提供しております。
使用機器 | cobas8000(ロシュ・ダイアグノスティクス) | ||
試薬名 | Elecsys Anti-SARS-CoV-2RUO | ||
検査法 | ECLIA法 | ||
原理 | ELISA法(Double Antigen Sandwich法) | ||
測定範囲 | 0.40~250U/mL | ||
判定 | < 0.80U/mL⇒陰性 | ≧ 0.80U/mL⇒陽性 |
当社では、国家資格である臨床検査技師がすべての検査を責任をもって担当しております。検査機器および試薬の精度管理はもちろんのこと、熟練の検査技師がより精度の高い検査を実現いたします。