まとめ
- ①献血では輸血用血液製剤の安全性を確保するために感染症検査を実施している
- ②献血での一部の感染症検査結果は、希望される方には異常が認められた場合のみ郵便で通知
- ③HIVなど一部の感染症以外は検査結果が陽性でも原則通知されない
- ④「検査目的での献血」は絶対に行ってはいけない
献血によりいただいた血液から、輸血用血液製剤や血漿分画製剤がつくられ、病気やけがの患者さんの治療に役立っています。[注1]
さて、“献血で性感染症に感染しているか分かる”という話を聞いたことがある人も多いかと思います。実際はどうなのでしょうか?
日本赤十字社では、輸血用血液製剤の安全性を確保するために、献血いただいた血液について感染症検査を実施しています。
また「梅毒」「B型肝炎」「C型肝炎」「E型肝炎」「ヒトT細胞白血球ウイルス抗体」検査の結果については、希望される方には異常が認められた場合のみ郵便で通知してくれます。[注2]
HIVなど他の検査も行われてはいますが、検査目的で献血する例が後を絶たず、輸血を受ける患者さんの感染リスクが高まったことなどもあり、前述の「梅毒」「B型肝炎」「C型肝炎」「E型肝炎」「ヒトT細胞白血球ウイルス抗体」以外は検査結果が陽性でも原則通知されません。
性感染症かもしれない、というリスクのある方が献血を行うことは輸血・血液製剤や患者さんへの安全面からも決して行ってはいけないことです。
「検査目的での献血」は善意で成り立つ献血制度の信頼性を脅かす行為ですので絶対にやめましょう。
性感染症検査を希望する場合には、保健所での検査や医療機関の受診を行うようにしましょう。
「保健所や医療機関を受診する時間がない」「病院に行くのは抵抗がある・・・」という場合には郵送検査サービスの利用がおすすめです。
家族や周囲の人に知られずに検査を実施することができ、医療機関と同等の検査をご自宅で行うことができます。