GME医学検査研究所

性病検査を受ける方法や病院で検査を受けるのが恥ずかしい人の対策

「性器に違和感がある」「もしかして性病かも」という場合は、速やかに性病検査を受けることが大切です。また、症状が感じられなくても、感染する機会があるのであれば、定期的な検査を受けることをおすすめします。
では、性病検査はどこで受けることができるのでしょうか?

この記事では性病検査の重要性や内容、検査ができる場所について解説します。
性病検査をしたいけれど、病院で受けるのが恥ずかしいという人におすすめの対策も紹介しますので、病院に行くのを躊躇している方もぜひチェックしてください。


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性病検査の重要性

性病検査=恥ずかしいと感じてしまう人は多く、なかなか受ける気にならない方も多いかもしれません。
しかし、性感染症に感染する機会が日常的にあるのであれば、性病検査を受けることは非常に大切です。

性感染症は、感染しても初めは症状が出ないものもあります。男性のみ症状がはっきりと出るもの、女性のみ症状がはっきり出るものなどもあり、感染症の種類にもよるのですが、症状がないと気づかないうちに感染症が進行してしまいかねません。
不妊症や無精子症など、将来的に致命的な症状が出ることもあるため、検査による早期発見が非常に重要なのです。

また、感染したものの無症状の人がそのまま性行為をすると、高い確率でパートナーに感染させてしまいます。
妊娠中の人が性感染症に感染したまま出産すると、産まれてくる子どもも感染してしまうかもしれません。

こうしたことを防ぐために、症状が出ていても出ていなくても性病検査をすることは非常に重要なのです。

代表的な6つの性病検査

代表的な性感染症の性病検査の内容を紹介します。

  • 1. クラミジア

    クラミジア感染症の検査を行う際の検体採取は、性器感染症では男性なら初尿(出始めの尿)、女性なら綿棒を使って腟分泌液を採取します。
    また、咽頭感染症では、食塩水かミネラルウォーターで15秒間うがいをしたうがい液を採取します。直腸感染症では、直腸(肛門)内を細い綿棒でこすって採取します。

    採取した検体を使って検査を行いますが、その検査方法はいくつかあります。
    感度が高く、感染機会直後からすぐ検査ができる核酸増幅法は、医療機関で多く採用されているクラミジア遺伝子を増幅させて検出する検査方法です。検査から15~30分程度で検査結果がわかるイムノクロマト法はクラミジア自体を検出する方法で、核酸増幅法と比べると感度が低くなります。

    女性の場合はクラミジアに感染して長期間経つと、感染箇所が子宮や腹腔内に進行し、膣分泌液からはクラミジアが検出できなくなることがあります。
    そんなときに使われる検査方法が、血液検査でクラミジアの抗体の有無をチェックするクラミジア抗体検査です。ただし、クラミジア抗体検査は一度クラミジアに感染すると完治していても陽性になるため、それほど多く行われていません。

  • 2. 淋病

    淋病の検査を行う際の検体採取はクラミジアと同様で、性器感染症では男性なら初尿(出始めの尿)、女性なら綿棒を使って腟分泌液を採取します。
    また、咽頭感染症では、食塩水かミネラルウォーターで15秒間うがいをしたうがい液を採取します。直腸感染症では、直腸(肛門)内を細い綿棒でこすって採取します。

    採取した検体は、核酸増幅法・グラム染色標本の鏡検・分離培養法・イムノクロマト法のいずれかで検査されます。
    わずかな尿・分泌液やうがい液でも検査ができる核酸増幅法は、淋病の遺伝子を増幅させて検出する方法です。グラム染色標本の鏡検は、グラム染色という方法で検体を染色して感染を判断する方法で、男性で尿道炎の症状が出ている場合に用いられます。

    研究に用いられることの多い分離培養法は、結果が出るまで数日かかるため、迅速診断にはあまり用いられませんが、薬剤耐性を調べることができるので重要な検査法になっています。
    イムノクロマト法は、検体を使って淋病の菌そのものを検出します。15~30分程度で検査結果が出ますが、感度は他の検査方法ほど高くありません。

  • 3. カンジダ

    カンジダの検査は、男性は尿・女性は膣分泌液を使って行います。
    ただ、男性の場合で性器に異変が起きている場合は、その箇所を擦って採取した擦過物を使用するのが一般的です。

    採取した検体は、スピーディーな検査ができる染色標本鏡検法、培養法などで検査されます。
    カンジダの場合の染色標本鏡検法は、グラム染色・ギムザ染色・パパニコロウ染色などがあり、どの染色方法を用いるかは検査機関によって異なります。スライドグラスに検体を塗りつけて染色すればカンジダ菌の有無がわかるので、すぐに結果がわかる検査方法です。

    培養法は48時間程度かかる検査方法ですが、培養法の種類によっては、どの種類のカンジダに感染したかまで詳しくわかります。

  • 4. トリコモナス

    トリコモナスの検査は、男性は尿、女性は膣分泌液を使って行います。
    ただし検査方法が塗抹検査での顕微鏡を使った目視の場合、男性は分泌液を採取します。

    塗抹検査は、採取した分泌液をスライドガラスに塗りつけ、検体を染色してトリコモナス原虫の有無を検査する方法です。
    スピーディーな検査方法なので、検査を始めればすぐに結果がわかります。

    培養検査は、採取した検体をトリコモナス専用培地で培養して、トリコモナスの有無を検査する方法です。培養に時間がかかるため、結果が出るまでは数日かかります。
    検出までは数日かかるものの、男性も尿で検査でき、検出率が優れている核酸増幅法も近年行われるようになってきています。

  • 5. 梅毒

    梅毒検査は血液検査か分泌液を採取しての検査のどちらかが行われます。

    血液検査の場合、血中に梅毒の原因であるT.p(トレポネーマ・パリダム)に対する抗体があるか調べるTP抗原法と、T.pが細胞を破壊したときに出るカルジオリピンに対する抗体があるかを調べるSTS法の2種類の検査をします。
    この2種類の検査結果の組み合わせにより、現在感染している状態なのか、過去に感染したことがあるが現在は治癒している状態なのかを判断します。
    TP抗原法では、治癒後も長期間陽性が続きますが、STS法は治療後速やかに陰性化していきますので、治療効果を見るのにも適しています。

    分泌液を採取しての検査は、梅毒の原因であるT.pが存在しているかどうかを検査します。
    症状が出ているときにしかできない検査ですが、染色してT.pの有無を調べるので、結果が出るまでが早いです。

  • 6. HIV感染症

    HIV検査は最初にスクリーニング検査を行い、スクリーニング検査で陽性だった場合に確認検査が行われます。どちらも血液検査です。

    まずスクリーニング検査で即日判定を行い、陽性となった場合は確認検査で詳しい検査を行います。
    結果が出るまでは1週間前後かかるのが一般的です。スクリーニング検査で陽性となっても、必ずしもHIV感染症にかかっているわけではありません。
    スクリーニング検査は偽陽性を出さないために、感度が高い検査になっています。

性病検査ができる場所とそれぞれのメリット・デメリット

性病検査ができるのは、保健所か医療機関です。それぞれの場所で検査するメリット・デメリットについて解説します。

1. 保健所で検査するメリット・デメリット

保健所で検査するメリットは、原則的に 検査費用がかからない ことです。
また検査自体は匿名で受けられます。検査の結果、陽性となった場合のみ対面での説明が行われます。

保健所で検査するデメリットは検査できる性感染症が、クラミジア・淋病・梅毒・HIV感染症の4種類だけということです。これ以外の性病検査は受けられません。
また、検査できる日時が限定されているため、スケジュールを調整する必要があります。毎日検査は行われておらず、検査日も定員が決まっているので、せっかく行ったのに定員オーバーで検査できなかったということもあるでしょう。
事前に問い合わせてから受けに行くことをおすすめします。
それから、保健所は検査のみを行う場所ですから、万が一、陽性になった場合は医療機関を探さなくてはなりません。

2. 医療機関で検査するメリット・デメリット

医療機関で性病検査をするメリットは、さまざまな性病検査が行えることです。
医療機関によってどんな性病検査を行なっているかは異なりますが、保健所で受けられない性病検査も受けられます。医療機関で検査する場合は、希望する性病検査に対応しているのかを確認しましょう。男性のみ・女性のみ対応している医療機関もあります。
また、自分の好きな日時で検査ができるのも医療機関で性病検査するメリットです。
予約さえ取れれば、自分の都合で受診できます。万が一、陽性が出た場合、すぐに治療ができるので手間もかかりません。

医療機関で性病検査を受けるデメリットは、費用がかかることです。
保健所では無料のクラミジア検査でも、医療機関では3000円前後かかります。さまざまな性感染症の検査を同時にする場合は、さらに費用が必要となるでしょう。
また、匿名での検査はできません。

恥ずかしいなら郵送検査もおすすめ

保健所や医療機関に出向いて検査を受けるのが恥ずかしいという方は、簡単に検体採取ができ、自宅にいながら性病検査ができる郵送検査がおすすめです。郵送検査なら、誰にも知られることなく検査ができます。

GMEの場合、キット配送時にヤマトセンター留め、郵便局留めなどを選択できるため、家族と同居している人でも気付かれる心配はありません。

検査結果もネットで確認できます。GMEの検査キットなら、検査申し込み用紙に名前などの個人情報を記載する必要もないので、匿名での検査が可能です。

無症状の性感染症も多い!性病検査を受けて早期発見・早期治療をしよう

性病検査は保健所や医療機関で受けられますが、
誰にも気付かれずに検査したいなら、
断然郵送検査がおすすめ
です。
検査結果で万が一陽性になった場合は、パートナーにも
検査をしてもらい、速やかに
医療機関を受診して治療
を受けてください。