- ①不衛生になると感染の可能性が高くなる
- ②クラミジア・尖圭コンジローマ・淋病の感染リスクが高い
- ③性病以外にも病気を発症するリスクが高い
- ④包茎は手術による治療がある
日本人男性の約8割が包茎であるといわれており、包茎はさまざまな問題を引き起こします。
なかでも「包茎によって性病は起こるのか?」と、不安に思っている人もいるかと思います。本記事では包茎によってかかりやすい性病について解説します。
包茎は性病になるリスクを高める?
「包茎は性病にかかりやすいのか?」という問題についてですが、結論からいうと、包茎でも清潔にしていれば問題はありません。しかし、不衛生な状態が続くと性病に感染するリスクが高くなります。
包茎は性器が不衛生になりやすい
包茎は亀頭全体が包皮に覆われて露出しないことから、不衛生な状態になりやすくなります。
包茎では、排尿時の残尿が包皮と亀頭の間にたまってしまう、包皮腺の分泌液が排出されないなどといった事が起こります。
その状態が続くと恥垢(ちこう)と呼ばれる白いカスや汚れが蓄積し、病原菌が繁殖して性病につながってしまうのです。
またほかの原因として、包皮内板の損傷が考えられます。
包皮内板とは包皮の内側のことで、包茎の場合、自慰行為や性行為で包皮内板が傷つきやすくなります。包皮内板が傷つく事によって、性感染症などの性病に感染しやすくなってしまいます。
包茎が引き起こすのは性病だけではない
包茎は性器が不衛生になることにより、性病以外にも病気を発症するリスクが高くなります。
包茎による不衛生な状態が続くと、次のような病気のリスクが高くなります。
・亀頭包皮炎
・閉塞性乾燥性亀頭炎
・尿路感染症
・陰茎ガン
・紅色肥厚症
包茎によってかかりやすい性病の種類
包茎によってかかりやすい性病の種類を3つ解説します。
なかには無症状の性病もあるため注意が必要です。
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性器クラミジア感染症
性器クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマチスという細菌が感染することにより、尿道炎や精巣上体炎を引き起こします。
この性器クラミジア感染症は性行為によって感染するケースが多いです。
世界的に最も感染者数が多い性感染症ではあるものの、約8割の人が無症状なので自覚していない場合も多くあります。
またクラミジア感染症は性器だけでなく、咽頭などにも感染する可能性があるため、キスやオーラルセックスなどでも感染する可能性があります。 -
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(主に6型・11型)という病原体によって発生する性病です。
性行為やその類似行為により皮膚や粘膜の微小な傷から病原体が侵入することで、尖圭コンジローマは起こります。
発症すると性器の周りに尖ったイボがみられるのが特徴です。
包茎の場合、難治・再発性の要因になることがあるので注意が必要です。 -
淋病
淋菌という細菌によって発症する性病のことをいい、淋病に感染すると尿道炎として症状が現れます。
通常の性行為で感染するほか、オーラルセックスやアナルセックスでも咽頭や尿道、肛門などに感染します。
この淋病は淋菌感染者と性行為をすると約30%で感染してしまう、非常に感染力の強い性病です。
包茎による性病リスクは包茎治療で軽減できる
包茎による性病リスクを軽減させるにはペニスを清潔に保つ事や、包茎治療が非常に有効となります。
包茎は手術による治療がほとんどで、包茎の種類にもよりますが、手術中は麻酔で痛みをコントロールしていますし、術後も痛み止めを処方してもらえるため痛みはほとんどなく、30分程度の手術で包茎を改善できます。手術により包皮を取り除くことで、恥垢や汚れがたまりにくくなるため、性病に感染するリスクも低減されます。
包茎の悩みには性病に感染しやすくなること以外にも、温泉等で他の人にみられたくないといった事や、性交時に恥ずかしくて積極的になれないといったコンプレックスを抱えることもあるので、手術で包茎を解消することも検討してはいかがでしょうか。
包茎だと必ず性病に感染するというものではありませんが、不衛生になりやすくなってしまうため、感染の可能性が高くなってしまうのは事実です。また、尖圭コンジローマのように治りにくかったり、再発を繰り返してしまうといった事も起ります。
また、性病は症状がでないまま経過する場合もあるため、定期的に検査を行い、早期発見し速やかに治療することが重要です。